都心近郊のマンションに暮らす佐藤さん一家は、夫婦と小学生の長男の三人家族です。彼らの住まいは、リビングダイニングに隣接して六畳の和室がある、ごく一般的な間取りでした。しかし、その和室はいつしか子供のおもちゃや普段使わない季節家電の物置と化し、その本来の役割を果たせないでいることに、夫妻は長年小さなストレスを感じていました。リビングとの仕切りは昔ながらの襖でしたが、子供が走り回って破いてしまったり、開け閉めがスムーズでなかったりと、使い勝手も見た目も良くありませんでした。そんな悩みを解決するため、佐藤さん一家は和室空間を有効活用するためのリフォームを決意しました。リフォーム会社との打ち合わせの中で、夫妻が最も重視したのは「多目的に使える柔軟な空間」であることでした。普段はリビングと一体化させて、子供がのびのびと遊べる広い空間にしたい。しかし、夫が在宅で仕事をする日には、集中できる書斎として使いたい。そして、両親が泊まりに来た時には、プライバシーの保たれた客間としても機能させたい。この三つの要望をすべて叶えるための解決策として提案されたのが、襖を撤去し、天井までの高さがある「可動式間仕切り」を設置することでした。佐藤さん夫妻が選んだのは、三枚のパネルが連動してスライドするタイプの間仕切りです。パネルの素材は、リビングの明るさを損なわないように、光を柔らかく透過する半透明の樹脂パネルを採用。これにより、間仕切りを閉め切っても、和室側が暗くなるのを防ぎ、圧迫感を軽減することができます。また、和室の畳は、モダンなリビングの雰囲気に合わせて、縁なしの琉球畳に交換しました。工事が完了し、新しい空間が生まれると、佐藤さん一家の暮らしは一変しました。普段は間仕切りを壁側にすべて引き込み、リビングと和室を一つの大きな空間として使っています。息子さんは、広くなったスペースで友達と楽しそうに遊び回り、その様子を夫妻はキッチンから安心して見守ることができます。夫が在宅ワークをする日には、間仕切りをさっと閉めるだけで、リビングの生活音を気にすることなく仕事に集中できる静かな書斎が出現します。そして、先日初めて両親が泊まりに来た際には、独立した客間として完璧に機能し、ゆっくりと休んでもらうことができました。
リビングの間仕切りリフォームで暮らしが変わる事例