家族が最も多くの時間を過ごすリビングは、住まいの中心であり、暮らしの快適さを象徴する空間です。しかし、日本の住宅では、「リビングが狭くてくつろげない」「隣の部屋と分断されていて開放感がない」といった悩みを抱えている家庭が少なくありません。こうした悩みを解決し、家族が自然と集まる、明るく広々としたリビングを実現するための最も効果的なリフォームが、壁を取り払う間取り変更です。特に多いのが、リビングに隣接する和室や洋室との間の壁を撤去し、一つの大きな空間として統合するリフォームです。これまで別々の部屋として機能していた二つの空間が繋がることで、LDKは驚くほどの広さと開放感を手に入れます。視線が部屋の奥まで抜けるようになり、実際の面積以上に空間が広く感じられるようになります。また、隣室にあった窓からの光もリビングに届くようになり、部屋全体が明るくなるという大きなメリットも生まれます。例えば、リビング横の六畳の和室を取り込むケースを考えてみましょう。まず、間の壁と襖を撤去します。そして、和室の畳を剥がしてリビングと同じフローリングを張り、天井や壁のクロスも統一することで、完全に一体化した空間が生まれます。和室特有の段差も解消すれば、つまずく心配もなくなり、お掃除ロボットもスムーズに動けるバリアフリーな空間になります。このリフォームによって、リビングは単に広くなるだけではありません。家族の暮らしそのものが変わっていきます。これまで壁付けで孤立しがちだったキッチンを、広がったスペースを利用して対面式のオープンキッチンにすれば、料理をしながらリビングで遊ぶ子供の様子を見守ったり、家族と会話を楽しんだりすることができます。新たに生まれた空間に大きなダイニングテーブルを置けば、食事だけでなく、子供が宿題をしたり、親がパソコン作業をしたりと、家族が思い思いに過ごしながらも、自然にコミュニケーションが生まれる「ファミリースペース」として機能します。壁という物理的な仕切りがなくなることで、家族の心の仕切りも取り払われ、より豊かな時間を共有できるようになるのです。もちろん、壁を撤去する際には、その壁が構造上重要な耐力壁ではないか、専門家による慎重な診断が必要です。
壁を取り払いリビングを広くする間取り変更