空間を柔軟に使い分けることができる可動式間仕切りは、現代の多様なライフスタイルに応える非常に魅力的なリフォームです。しかし、そのメリットばかりに目を奪われ、デメリットや注意点を理解しないまま導入してしまうと、「こんなはずではなかった」と後悔に繋がる可能性もあります。満足のいく結果を得るためには、計画段階でいくつかの重要なポイントをしっかりと押さえておくことが不可欠です。まず、最も多くの人が懸念するのが「遮音性」の問題です。可動式である以上、どうしても固定された壁に比べて構造的に隙間が生まれやすく、音は漏れやすくなります。特に、子供部屋を二つに仕切る場合や、リビングにワークスペースを作る場合など、音の問題が重要になるケースでは、製品選びが非常に重要です。間仕切りの上下やパネルの隙間に、気密性を高めるパッキンやゴムが付いている製品を選ぶ、あるいはパネル内部に吸音材が入っている遮音性能の高いモデルを選ぶといった配慮が必要です。ただし、それでも完全な防音は難しいため、どれくらいの遮音性を求めるのか、どこまで許容できるのかを家族で話し合っておくことが大切です。次に、光の透過性も考慮すべき点です。完全に光を遮断するタイプのパネルを選ぶと、窓のない方の部屋が非常に暗くなってしまう可能性があります。これを避けるためには、光を通す半透明の樹脂パネルやガラスを使用したタイプを選ぶのが良いでしょう。プライバシーを確保しつつ、柔らかな光を隣の部屋へ届けることができます。あるいは、間仕切りの上部を欄間のように開けたデザインにすることで、光と空気の通り道を確保するという方法もあります。また、空調の効率についても考えておく必要があります。これまで一つの空間として冷暖房していた部屋を二つに仕切ることで、エアコンのない方の部屋の温熱環境が悪化する可能性があります。間仕切りを閉めた状態での快適性をどう確保するか、小型のエアコンやサーキュレーターの設置、あるいは全館空調システムの導入なども含めて、リフォーム会社と相談しながら計画を立てることが重要です。最後に、設置場所の下地の問題です。天井にレールを取り付けるタイプの可動式間仕切りは、その重量を支えるために天井の下地補強が必要になるケースがほとんどです。
可動式間仕切りリフォームで後悔しないために