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家の構造で決まる間取り変更の自由度
リフォームで理想の間取りを実現したいと考えたとき、その夢の実現可能性を大きく左右するのが、あなたの家の「構造」です。建物は、そこに住む人を守るために、柱や梁、壁、床などが一体となって地震や風の力に耐えられるように設計されています。そのため、間取り変更で壁を動かしたり撤去したりする際には、この構造上のルールを絶対に守らなければなりません。家の構造によって、間取り変更の自由度は大きく異なります。日本の木造住宅で最も一般的なのが、「木造軸組工法(在来工法)」です。これは、柱と梁を組み合わせて骨格を作り、建物を支える構造です。壁は、柱と柱の間を埋めているだけの場合が多く、構造上重要でない「間仕切り壁」であれば、比較的自由に撤去したり、移動させたりすることが可能です。このため、在来工法は間取り変更の自由度が高いと言われています。ただし、中には「筋交い」という斜めの部材が入った「耐力壁」が存在し、これは建物の耐震性を確保するための重要な壁なので、原則として撤去することはできません。次に、北米から伝わった「ツーバイフォー工法(木造枠組壁工法)」です。これは、柱や梁ではなく、床・壁・天井の「面」で建物を支える構造です。壁そのものが構造体であるため、取り払える壁は非常に限られます。特に、建物の強度を担う「耐力壁」を撤去することは、原則として不可能です。そのため、ツーバイフォー工法の家は、在来工法に比べて間取り変更の自由度は低いと言えます。ビルや比較的大規模な住宅で見られる「鉄骨造」は、柱と梁の接合方法によって自由度が変わります。柱と梁を強固に接合する「ラーメン構造」であれば、内部の壁は構造に関係ない場合が多く、比較的自由に間取りを変更できます。一方、筋交いのような「ブレース」で強度を確保している場合は、そのブレースが入った壁は動かせません。そして、マンションで一般的なのが「鉄筋コンクリート造」です。この構造では、コンクリートでできた「構造壁」は、建物を支える極めて重要な部分であり、絶対に撤去することはできません。壊せるのは、後からブロックや木材で造られた「間仕切り壁」のみです。このように、間取り変更の可能性は、家の構造に大きく依存します。リフォームを計画する際は、まず専門家による正確な構造診断を受け、どこまで変更が可能かを把握することが、安全で後悔のない計画への第一歩となるのです。